一番好きで、どうしようもなかったのは、高校生の頃に付き合っていた人。
違う部活の1つ上の人で、人伝にアドレスを聞かれて始まった。
一緒にいるうちに、どんどん好きになって、付き合っていた二年半はもちろん、別れたあとも、ずっと心の中では一番だった。
それこそ、数年前まで気にしていた。
別れてから、数度会うことがあって、情報は知っていた。
なぜなら、2年前に別れた彼は、そのひとの友だちだったから。
大学を卒業して、すぐに結婚して、子どもができたことも知っていた。
すごく愚痴っていて、なんでそんなひとと結婚したのかしらと妬んだりもしていた。
でも、それこそ2年前に、当時の彼と別れて、自身の生活が充実したら、全然気にならなくなっていて
一生忘れられない1番だと思ったいたのに、すっかり忘れていた。
そしたらこの前SNSで連絡がきた。
飲みに行こうって言うから、お家は大丈夫なのかときいたら、
2年ほど前に別れたと。
あー、ちょうどこちらも別れてたからしらなかったんだなと思いつつ、
一年前までだったら嬉しいとかもしかしてとか様々な気持ちで喜んでいただろうに、
少し前の、佐藤くんといられなくなったあたりだったら、またふらっと寂しさを埋めるように思い違いをしていただろうに、
今は、久しぶりに会える楽しみはあるけど、恋愛感情的な胸の高鳴りは感じなかった。
なんだか、タイミングというか、運命というか、巡り合わせのようなものを考えてしまった。
佐藤くんだってそうだ。
出会うのが一年違かったら、
お互い長年付き合っている恋人がいて、あんな関係になることもなかっただろう。
そして、昨年と佐藤くんと出会っていなかったら、わたしはまだ実家でくすぶっていただろう。
そして、今の家を決めていたから、今の職場の人と近所になって、今こんなにも近い関係になった。
不思議だなとしみじみと思う。
会ったらまた変わるんじゃないかと、友人には言われたけど、どうなんだろうか。
純粋に興味はあるから、飲みに行ってたくさんな話はしたいし、楽しみではある。
また不埒な行為をしてしまうんだろうと言われたけど、今の所本当にそんな気ないし、どちらかというとしたくない。
こんなに断る意思を持つのが珍しいほどに。
しないしない詐欺のわたしなので、どうなるかわからないけど。
でも、そんな一度きりのなにかをするなら、なんで帰ってからいまの職場のこのお家に行きたいなって、
思うこれを恋と呼ぶのだろうか。