気持ちの変化
その後、夏期休暇に入った私は友だちや後藤くんと旅行にいったり遊んだりして過ごしていた。なんの予定もないときは後藤くんの家で過ごして、相変わらず半同棲状態でほとんどの時を共にしていた。
あんなに一人が好きだったのに、一緒にいない夜を持て余すようになった。
なにもしなくても、ただ同じ空間にいたい。
友だちがいつか言った言葉を、その時はまるで信じられなかったのにな。
義務感からでなく、純粋に一緒にいたかった。
だからといって無理もしすぎず、友だちとの予定ややりたいことは譲らずよいペースで過ごしていた。
そんな頃、佐藤くんからの帰国連絡。
今日の夜中帰ってくるから、明日会おうと。
性懲りも無く、そんなすぐに約束を取り付けてくることへの嬉しさもあった。
ただ。
台風の接近による天候不良も手伝ってか、どうしても今一気乗りしきれず直前で断りを入れてしまった。
そしてその日は後藤くんの家に行った。
ああ、これでようやく本当に選べたんだと思った。
このまま、終わりにしていったらいいんだと。
ただ、お土産だけがどうしても気がかりで、最後と心に決め、1週間後に予定をたてた。
結果として、これは失敗だったと思う。
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